
音声で反応するAIスピーカーとは?
2017年秋以降、対話型の音声操作に対応したAIアシスタントを利用できるAIスピーカーが話題となっています。今までは、パソコン、スマートフォン、タブレット端末のブラウザやアプリを使用して、知りたい情報をキーワード検索したり、ショッピングや音楽鑑賞を利用できていますが、同じようなサービスを音声のみで操作できるようになってきました。スマートフォンやタブレット端末のように画面をタッチしたり、キーボードから入力するよりも速く操作できるので、両手がふさがっている時でも簡単に利用できるメリットがあります。
このAIスピーカーは、次のような機能があります。
(1)家電製品を操作することができる。
電球やロボット掃除機などの家電製品の電源のオン・オフや、簡単な操作を音声で行うことができます。例えば、「ライトをつけて」「ライトを消して」「リビングの明かりを50%にして」「ドアロックして」「ドアロック解除して」という音声操作ができます。
(2)ニュースを天気、音楽を聴くことができる。
「ニュースを読んで」とAIスピーカーに話かけると、その日のニュースを読み上げてくれます。また、今日の天気予報を知ることができます。聞きたい音楽も音楽配信サービスから検索して再生してくれます。
例えば、「ニュースを教えて」「新しいニュースは?」「スポーツニュース教えて」「プロ野球の結果教えて」という音声操作ができます。
(3)知りたい情報を検索することができる。
AIスピーカーの多くは検索エンジンと接続しているので、知りたい情報のキーワードをAIスピーカーに話すと答えてくれます。
例えば、「上映中の映画を教えて」「近くのレストランを教えて」「(お店)の営業時間教えて」「(お店)の電話番号教えて」「(単語)の意味を教えて」「(人物名)って誰?」「(食べ物名)のカロリー教えて」という音声操作ができます。
(4)スケジュール追加、メモ、アラーム操作などを入力することができる。
スケジュール管理ややること(TODO)リスト、ショッピングリスト管理が音声にてできます。例えば、「明日の14時に会議の予定を追加して」「今日の予定は?」「やることリストを読み上げて」「卵をショッピングリストに追加して」「買い物リストに何が入っている?」「朝6時に起こして」という音声操作ができます。
それでは、AIスピーカーには、どのような種類があるのでしょうか。
(1)Google Home(グーグルホーム)
Googleが開発したスマートスピーカーです。音声認識AIとして「Google アシスタント」に対応しており、「OK Google」「ねぇGoogle」の音声コマンドで起動します。対応する音楽サービスは、Spotify、Google Musicなどがあります。テレビ向けアダプターの「Chromecast」と連携して、音声操作で動画を再生することもできます。
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(2)Amazon Echo(アマゾンエコー)
AmazonによるAIアシスタント「Alexa」に対応し、人間の音声操作を認識します。基本モデルのスマートスピーカー「Echo」のほか、スマートホームハブ内蔵の「Echo Plus」、外部スピーカーと接続可能な小型モデル「Echo Dot」、カメラを備えた「Echo look」など種類が豊富です。
アマゾンプライム会員であれば、音声でプライム対象商品の買い物ができます。日頃購入している日用品の購入に向いています。例えば、商品購入の際には「(商品名)を注文して」、商品再注文の際には「(商品名)をもう一度注文して」、ショッピングカートに追加する際には「(商品名)をカートに追加して」、注文直後にキャンセルする際には「注文をキャンセルして」、注文状況確認の際には「配送状況を教えて」という音声操作を行うことができます。
(3)LINE Clova WAVE(ラインクローバウェーブ)
スマートフォンでのSNSで有名なLINEが開発したAI「Clova」に対応するAIスピーカーです。2017年10月5日から日本で販売開始しています。音声操作により、「天気予報」や「占い」のほか、LINEでメッセージを送ったり、送られてきたメッセージを読み上げることができます。LINEの定額音楽配信サービス「LINE MUSIC」とも連携して音楽を聴くことができます。
他のスマートスピーカーにはない特徴として、赤外線機能があります。赤外線リモコンに対応したテレビやエアコンなどを音声で操作することができます。また、Google Homeと異なりバッテリーを内蔵しているので、家の中である程度自由に動かして使うことができます。
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(4)Apple HomePod
Apple製のAIスピーカー「HomePod」は、2017年内にアメリカ、イギリス、オーストラリアで発売予定でしたが、「2018年初旬発売」に延期となりました。現在、日本発売日は未定です。Appleの音声認識AI「Siri」に対応します。
今後、AI技術の進歩により、AIスピーカーの普及が見込まれています。スマートフォンも便利で素晴らしい端末ですが、タッチ操作無しで、音声のみで操作できる技術が注目されています。
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